ACCAの徹底解説

ACCA英国勅許公認会計士って何?試験の内容や合格率まで徹底解説!

こんにちは!

 

海外の経理資格といえば、米国会計士USCPAが日本だと認知度が高いですが、

ACCAも、世界180か国以上認知されているグローバルな会計資格なんです!

とはいえ、USCPAの様に日本で予備校がなかったり、情報が少なくて、なかなか勉強に踏み切れない。。
私は、イギリスでACCA会計士の資格を取得し、経理職へキャリアチェンジしました。そんなACCAをご紹介!

ACCAはイギリスの会計士資格

ACCAは、Association of Chartered Certified Accountantsの略です。

日本語では英国勅許公認会計士といい、イギリスの会計士資格の一つです。

日本では会計士というと国家公認会計士一択ですが、イギリスでは複数の会計関係の資格があり全て民間資格です。

また、イギリスでは、会計事務所で働く人以外にも、会社CFOや経理マネージャーが、会計士資格を持っているのが一般的なので、日本での感覚よりも会計士の敷居が低く、会計士の存在は身近です。

ACCAは、1904年に設立されました。

当初はイギリスの公認会計士としての資格を提供する組織でしたが、その後、国際的な会計資格を目指す組織として発展しました。

ACCAは、世界中で会員数を増やし、現在では180か国以上で活動しています。

IFRS(国際財務報告基準)に準拠した資格

これが、ACCAの一番の魅力ではないかと思います。

IFRS(International Financial Reporting Standards)は、国際財務報告基準のことです。

IFRSは、国際会計基準審議会(International Accounting Standards Board)によって策定され、世界中の企業や組織が財務諸表を作成・開示する際の基準として使用されます。IABSの本部は、イギリス・ロンドンにあります。

IFRSの採用は国によって異なりますが、現在167カ国で採用されています。現在、EUの上場企業では、IFRSの適用が義務となっています。日本では、上場企業や金融機関など一グローバル企業においてIFRSの導入が進んでいます。

IFRSのウェブサイトで各国の採用状況が確認できます。興味のある方はチェックしてみて下さいね。

https://www.ifrs.org/use-around-the-world/use-of-ifrs-standards-by-jurisdiction/

ACCAでは、IFRSを勉強し、試験でもIFRS基準に沿って、会計処理を回答する、連結財務諸表を作成するといった問題を解きますので、ACCAの勉強を進める事でより実践的なスキルが身に付きます。

 

試験の難易度は?50点で合格する?

日本の公認会計士は、10%前後が需要に応じて合格するシステムです。

ACCAは合格基準は50点と決まっており、科目毎の合格率は40-80%となっています。

 

50点でいいの?って思いますよね。

これは、相対点ではなく絶対点です。

しかも、加点方式ですので、試験準備をきちんとし、可能な部分を確実に回答すれば50点取るのは難しくはありません。

 

50点では、科目の内容をちゃんと理解できていないのではと思われるかも知れませんが、大丈夫です。

ACCAでは段階ごとに勉強できる様、初級、中級、上級と細分されています。

例えば、会計・財務レポーティングの科目は、3つの試験に分かれています。

  1. 初級:Financial Accounting (FA) 会計の基本原則と概念
  2. 中級:Financial Reporting (FR) 会計、IFRSに基づく財務報告、財務諸表分析等
  3. 上級:Advanced Financial Management (AFM) 財務管理の高度なスキル

その為、初級で50点でも、また中級、上級科目でも勉強する事になっている為、全て試験を終える頃には知識が身に付く様になっています。段階ごとに学べる為、勉強がしやすいのもメリットです!

恐らく、日本で受験勉強を経験した方であれば、各科目無理なく合格出来る難易度ではないかと思います。

各科目の合格率は、ACCAのウェブサイトでチェックしてみて下さい。

https://www.accaglobal.com/gb/en/student/exam-support-resources/pass-rates-for-acca-qualifications.html

ACCAの試験内容・13科目

ACCAのカリキュラムは、会計、財務管理、税務、監査、ビジネス法などの幅広いトピックをカバーしています。

3つのレベルに分かれています。

Applied Knowledge (基礎レベル)
  • Business and Technology (BT) ビジネス・情報システム、IT戦略、ITセキュリティ等
  • Financial Accounting (FA) 会計の基本原則と概念
  • Management Accounting (MA) 管理会計の基礎と概念
Applied Skill (中級レベル)
  • Corporate and Business Law (LW) 企業やビジネスに関する法律
  • Taxation (TX) 税務全般。他国の税法も選択可能な場合有
  • Financial Reporting (FR) 会計、IFRSに基づく財務報告、財務諸表分析等。FAの上位科目
  • Performance Management (PM) 管理会計全般。MAの上位科目
  • Financial Management (FM) 企業の資金管理について学ぶ科目
  • Audit and Assurance (AA) 監査の原則や基礎を学ぶ科目
Strategic Professional(プロフェッショナルレベル)
必須科目
  • Strategic Business Reporting (SBR) 会計、財務報告の高度な知識とスキル。FA、FRの上位科目
  • Strategic Business Leader (SBL) 戦略的リーダーシップ能力を養成するための科目。ビジネスシナリオを模したケーススタディ等
選択科目-4科目から2科目選択
  • Advanced Financial Management (AFM) 財務管理の高度なスキル。FMの上位科目。
  • Advanced Audit and Assurance (AAA) 監査に関する高度な知識、スキル。AAの上位科目。
  • Advanced Taxation (ATX) 税務の高度な知識とスキル。TXの上位科目。
  • Advanced Performance Management (APM) 管理会計全般の高度な知識。MA、PMの上位科目

LSBFのサイトが試験ストラクチャーを分かりやすくまとめてくれています。

どうぞ、ご参考に!

https://www.lsbf.org.uk/programmes/professional/acca-courses/acca-syllabus

ACCAの受験資格

日本であれば、専門学校や大学を卒業していれば、受験する事ができます。

会計や商学を専攻している必要はありません。

逆に、商学を勉強した場合は、科目が免除になります。一般的に、日本の大学で商学部卒業等ですと、Applied Knowledge (基礎レベル)の3科目が免除になる場合が多い様です。

下記のACCAのサイトで、免除科目をチェックできますので、ご確認下さい。

https://www.accaglobal.com/gb/en/help/exemptions-calculator.html

 

実務経験要件

ACCAの資格を取得するには、実務経験(PER=Practical experience)を36カ月完了する必要があります。

これは、試験完了後だけではなく、勉強中の期間もカウントされます。

ですので、勉強している間も、何等かの経理関係のポジションや会計事務所で働いていれば、

試験を受け終わるときには、実務要件を満たしている事が多いです。

そして、36カ月同じ会社でなくても問題ありません。

この職務経験等を、Practical experience supervisorに承認して貰う必要があります。

この辺の詳しい内容は、別の記事で説明したいと思います!

まとめ

ACCA英国勅許公認会計士の資格について、解説してみましたが如何でしたでしょうか?

少しでも、ACCAの魅力が伝われば幸いです!

ご質問がございましたがお気軽に、Contactからお問い合わせください。